デザインへの考え方

ウッドデッキまわりsoto的発想

2017.08.26 デザインへの考え方
既成概念のデッキ
sotoDesignにご依頼の中でもウッドデッキやタイルデッキをご希望される方は 本当にたくさんいらっしゃいます。新築のお庭で家族や友人たちとバーベキューやティータイムなど 想像されてのご依頼です。かくいうsotoDesignも自邸のほんの小さなデッキになりますが 同じような思いを馳せて作製した記憶があります。今回はウッドデッキ本体の話ではなく そのまわりや敷地との関係についての話になりますがデッキをお考えの方は ぜひお読みください。(敷地やプラン 使用材料等の単純な話ではありません)上記のウッドデッキの画像ご覧ください。普通日本の住宅では 建物の基礎の高さは400mm前後あることが一般的です(深基礎や高基礎は例外)その上に窓がつきますので 地面から1階の室内床面までは600~650mm前後の段差があることになります。そうすると デッキを使用する時 有効面積はデッキの面の面積だけ ということになりますね。また 窓からの景色はウッドデッキの床面が中心で 例えば着座した状態で窓の外を見てもデッキの周りに植えた植物も置物も650mm下の地面の上にあるため あまり良く見えないものなのです。デッキと敷地が高さによって分断されているので 敷地の有効面積はちょっと損をする格好になるのです。では次の施工例を見てください。
平面デッキ
高さのないデッキ
前出の写真との差は 明白ですよね。タイルデッキの部分だけでなく そのまわりの地面全体をデッキと同じくらいの高さに「持ち上げて」施工してあるためデッキ面以外の地面も含めて 最大限に有効利用できるようになっているのです。これなら 植物や草花も楽しんで頂けますし 従来のデッキよりもずっと広く感じることができます。デッキ床面と地面の関係はいつからこのような段差ありが普通になっているのでしょうか?sotoDesignは以前からずっと疑問に思っています。使い勝手を考えると おのずとデッキ面と地面が同じ高さの仕様になると思うのですが。これなら ユニバーサルデザインでもあります。年配の方 足がお悪い方 小さなお子様も安心してお庭に出ることができます。わかりきっているのに 既成概念のままでいると段差のあるデッキで狭く使わなければならなくなるのですね。あと この方法を取ったときの副産物の話になりますが外構でのガレージ工事などでは 敷地の勾配をつけたり逆に平にするために 残土のすき取りが発生します。すき取った残土は費用をかけて処分する事が多いのですがデッキの施工をこの 地面を持ち上げるプランにすると処分する残土を利用することができますので 残土処分費の削減にもなります。実はこの写真の作品でも そうしました。外構、エクステリアのデザインをする者にとって 色や形を考えることだけがデザインではなくて今回のデッキの例のように デザイン面のみならず 機能面 うまくいけば費用面でもお客様にとって有利な外構プランを考えていくことが プロとして求められているのではないかと考えています。このような独自のスキルを また別の機会に ぼつぼつとご紹介していきたいと思います。

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