お打合せや進行

お庭で使う植木の仕入先

2017.06.22 お打合せや進行
本日も植物の事についてお話をしてみます。
皆さんのお家に植えてある植木や、これから植えようとしておられる植木などは
どこからやって来るか考えたことはありますか?
以下の略図をご覧下さい
生産者→植木問屋→造園屋等の工事店もしくは園芸店→お客様
おおむね上記の流れでお客様の元へ届きます(例外はありますが)。
私がエクステリアのヒアリング中にお客様に同じ質問をすると
「え~と、山からもって来るのでしょ?」という方が かなりいらっしゃいます。
中には、山取り(山の持ち主に了解を得て直接山から掘り上げる手法)もありますが
ほとんどがそういうことではありません。
大多数の植木たちは生産者が育てた後に 植木問屋さんが仕入れて、
それらが商品(植木)として現場へ収められるという流れになるのですが、
最近少し流れが変わってきているようです。
これは 先代からお付き合いがある㈱金岡摂陽園さん(植木問屋さん)の社長から聞いた話です。
金岡摂陽園さんは 大阪府の植木どころ 宝塚市山本にある植木問屋です。
金岡さんのところには畑がいくつかあって 必要なら見に行くことができるようになっていますが
金岡社長がおっしゃるに
「宝塚市でも畑(ストックする土地)を持って営業している植木問屋は今はほとんどないのでは?」
との事だそうです。ちょっとびっくり。
理由は単純です。
広大な畑(土地)を保持しながらでは経費がかさんで経費倒れになるからだそう。
植木が昔より売れなくなった現代では なかなかシビアなところです。
それでも企業努力でこの流通形態を守られているのには頭が下がる思いです。
実はこの「畑を持っておられる問屋さん」がお客様にとって
非常に重要なポイントになってきます。なぜなら、植木にも慣らしが必要なのです。
一度掘り上げて現場に納入するまで そこで馴染んでもらうという大事な工程なのですが
保管用畑があるから実現できる事なのです。
私達デザイナー側から見てもメリットは沢山あります。
それは現場に合う植木を 現物をこの目で見て選定出来るという事。
同じ樹種で 同じようなサイズでも 枝ぶりや雰囲気などは一本一本全て違うからです。
ご希望があれば お客様もお連れして ご案内しながら現物確認をして頂けます。
こちらにとったらメリットでしかない畑(保管場所)を持ちながらの経営され続けている問屋さん
真摯に取り組んでおられるこの問屋さんの植木は間違いが無いと感じながら
先代からの ながいお付き合いをさせていただいてます。
無理も言ったり相談も聞いてくれて ありがたいです。
お客様の大切なお家に納入されていく植物達は、
努力を惜しまない 有能な問屋さんが守り育て そこからやってきています。
今はインターネット等で植木をご購入出来る時代ですが、
植え替え済の適正な植木かどうかということだけは 先方にご確認頂く事をオススメします。

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